エアラインの質
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最近相次いでいるアメリカの航空会社での緊急着陸。
そのニュースを見るたびに、「なんだかなぁ・・・」と悲しくなってくる・・・のです。
なぜなら
航空会社の質が、「昔とは比べ物にならないくらいに落ちてしまった」という感が拭えないから。
ポイントは2つ。
航空会社の提供するサービスの大きな目的は
・ 出発地から到着地まで安全に時間通りにお客さまを移動させること。
ですが、その間の時間と空間をどのように過ごしていただくか? がサービスの質に大きく影響してきます。
それも含めたものが、航空運賃のはずです。
ですから、どれだけ快適に過ごしていただくか? それが各航空会社での勝負どころでした。
そのために私共客室乗務員は、お客さまの様子をしっかりと、前からはもちろん、横から、後ろからウォッチしてきたのです。
ですが、最近のエアラインはどうでしょう?
ここが大きな問題の一つです。
自分の担当コンパートメントのお客さまが、今、どんな感じか?
気分は良さそうか?
寛いでいらっしゃるか?
寒くはないか?
喉は乾いていないか?
お元気そうか?
何か不具合が起きていないか?
周りのお客様との関係は大丈夫か?
そんな風に仕事をしてきた私にすると、今アメリカで起こっている乗客同士のけんか、争いは
それを未然に防ぐことがCAの務めだという考えの上で絶対にありえないことなのです。
もちろん、先日TVでコメントさせていただいたKnee Defenderの器具の件も、
まず先にCAが気づいて、お客様同志が言い争う前に、お客様双方の立場に立って考えた上で
何らかのお声かけして、お二人に納得していただくのが筋だと思うのです。
全てのお客様に快適にお過ごしいただくことが目的でもあるのですから、
何故それができなかったのか?
それが出来ていたら、緊急着陸なんて異常なことも起こらなかったはずです。
そして2つ目は、そんな空間を販売している航空会社にも大きく問題があると思うのです。
残りのアメリカの緊急着陸の2件の事態はここが原因でしょう。
今、日本でも多くのお客様を安い運賃で運ぶだけの航空会社LCCがのし上がってきています。
サービスも空間も時間も、昔とは比べ物にならない様子。
ひと昔前より、身長も体格も平均的に大きくなってきた現代人に対して
より狭いシートピッチに押し込む発想。
考えられません。
自分の会社さえ儲かればよいのか?
そんな設計をしているから、Knee Defenderみたいなものが出回って問題を起こされたり
緊急着陸までになる事態に発展していることに、気づいているのでしょうか?
そして、万が一事故ったとき、狭いシートピッチでの脱出がどれほど困難か?!
それを計算した上での設計なのでしょうか?
大きな問題が裏に隠れていることに、早く気づいていただきたいと思います。
でもその点、JALは、エコノミーのシートピッチを拡げてきました!
流石ですよね!
いいぞ!JAL!! (コマーシャルも”嵐”だし?!!(*^^)v)
東京オリンピックを控えた今、
日本のおもてなし、ホスピタリティの深さをもう一度LCCを含めて航空会社に蘇らせてほしいと
心から願います。
Be happy!
素敵な週末を!!
プリサージュ |